top of page

 

 

骨折とは

 骨組織が外力によって部分的あるいは完全に連絡を絶たれた状態をいいます。

 

   分類

 *原因別

  外傷性骨折:健常な骨に抗力以上の外力が作用して発生する骨折

  病的骨折:全身的あるいは局所的疾患によって骨が脆弱化しているため健常な場合には骨折しない程度の軽微な外力で発生する

                    骨折

  疲労骨折:骨の同一部位に反復外力が加えられ生ずる骨折

 

 *被覆軟部組織の状況による分類

  皮下骨折:骨折部が軟部組織に被覆されているもの

  開放性骨折:軟部組織が損傷され外気と交通しているもの 複雑骨折ともよばれる

 

 *骨折の程度による分類

  完全骨折:骨が完全に連絡を絶たれているもの

  不全骨折:骨の一部で連絡が保たれているもの

 

 

   骨折の治癒機転

 1.炎症期:骨や周囲軟部組織が損傷され、血腫が骨折部髄腔や骨膜下に生じる

       骨折部の骨細胞、骨膜、骨髄は栄養や血行を絶たれ壊死に至る

       この壊死組織が急性炎症を惹起する

 

 2.修復期:血腫内の骨膜の内層や内骨膜から造骨細胞や毛細血管が進入し肉芽組織を形成する

       受傷後6~10日で、この肉芽組織は骨折の両側より進行し互いに結合連絡する

       骨膜の内層から造骨細胞の著名な増殖が起こるが、骨髄腔その他からも少量認められる

       これが骨を形成する骨芽細胞、軟骨を形成する軟骨芽細胞となり、骨性仮骨や軟骨性仮骨を形成する

       仮骨は受傷後4~5週まで増大し、7~12週で完全に骨化する

 

 3.改変期:修復機転によって形成された新生骨は海綿構造で脆弱なものであるが、

       その部に加わる負荷によって骨梁の新生と吸収が繰り返され本来の皮質骨と海綿骨の構造を整えてくる

 

 

 

   症状

 ・ 局所の腫脹

 ・ 変形

 ・ 皮下出血

 ・ 骨の局所的圧痛

 ・ 機能障害

 ・ 雑音と異常可動性

 

 様々な合併症を伴う事もありますから自己判断せず、必ず専門家の意見を聞きましょう。

 

bottom of page